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第4学年向け
動物の活動と季節 |
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フタホシコオロギのオスが前翅をこすり合わせて音を出す様子を通常の撮影スピード(30 fps)と高速度撮影(600 fps)で比較しました。コオロギは,両前翅を持ち上げ,右翅裏のやすり器と左翅 横のこすり器を両翅が閉じる時にこすりあわせ,その振動で 薄膜部(ハープ部,ミラー部)を振動させ,さらに翅と腹背にできる空気柱で共鳴させて発音しています。高速度撮影で観察すると,前翅をギリギリと力をかけてこすり合わせている様子が良く分かります。こうして発せられる鳴音はやすり器とこすり器をこすり合わせる位置で周波数が調整され,近くに棲息する種の識別や同種配偶者への誘因、時には個体間での闘争時の威嚇の情報を伝達する役割をもちます。この映像では奥の方にいるメスに対してオスが一生懸命アプローチしています。秋に私たちを楽しませてくれる虫の音は、コオロギやキリギリスなどが、気温が下がる前に自分の子孫を残そうとするための必死の歌声なのです。 [撮影 中村敦直] |
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人の体のつくりと運動 |
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オジギソウの運動 |
触ると葉を閉じるオジギソウは子どもにも大人気です。今回は葉(小葉)の先を少しハサミで切ってみました。軽く触った位では閉じないのですが,少しの傷でもその情報はじわじわと他の葉にまで伝わってゆきます。敏感ではありますが,触ったときの情報が伝わる速さよりは随分とゆっくりです。これらの情報は動物と同じように電気的な情報として伝わり,小葉や葉の付け根にある葉枕と呼ばれる少し膨らんだ部分の水の量を上半分と下半分で別々に調節し,小葉をたたんだり,葉柄を下げたりという運動を引き起こします。思い切って,葉柄の下の部分で切り取るとどうなるでしょう?試してみると葉は直後にぴったりと閉じてしまい,再び開くまで3日以上かかりました。オジギソウ以外の植物でも,触られたり傷を負ったりした情報は他の部位に伝わり,体を守るための物質を合成するなどの様々な変化を引き起こします。 [撮影 大谷祐実] |
植物の成長と季節 |
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翼をもった種子 |
ケヤキは直径4 mmほどの小さな種子を葉の付け根に作ります。10月,11月になると,種子は小枝ごと切り離され,結果枝として風に乗ってくるくる回りながら運ばれます。噴水広場の足下の落ち葉の中にもたくさんの結果枝を見つけることができます。ケヤキの種子は日本産林木の中でもCa2+やMg2+が豊富で,鳥たちにとっては良いミネラル源となっているようです。
日本産林木種子の無機成分組成 |