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ダンゴムシの夏の大運動会 【身近な自然の観察】
大学2年生の自然探究実践法という授業において、私はダンゴムシを飼育してみました。ダンゴムシを選択した理由は、とても身近な生き物だからこそ私たちの気が付かない魅力が隠れているのではないか、そう考えたためです。飼育するにあたり、どの文献にも「交替制転向反応」という文字がありました。ある方向に曲がった次はその方向と逆向きに曲がるというものです。すなわちジグザグ歩きを行います。なぜ、このようにジグザグに歩むのかという原因は、まだはっきりとはわかっていないようで、文献によってもその理由が様々でした。ですが、一番大きい理由としてはジグザグに歩むことで天敵から逃れようとするのだそうです。そこで私は、ダンゴムシの交替制転向反応を利用した迷路をつくり実際にダンゴムシに迷路を歩いてもらいました。一見、複雑そうな迷路ですがジグザグに歩めばゴールにたどり着くようになっています。全てのダンゴムシがゴールまで行くのかなと思っていたら、まるでそこには人間のように個性あふれる大冒険が広がっていました。このダンゴムシの交替制転向反応という新たな発見と人間のような様々な面白い個性を子どもたちに伝えたいと思ったところ、今回の大運動会を思いつきました。賢いダンゴムシ、おっちょこちょいなダンゴムシ、まぬけなダンゴムシ・・・この大運動会を通して、ダンゴムシの面白さが伝わると思います。 [撮影 岩下 詩乃] |