Web会議において、カメラ以上に大事なのがマイクです。動画というとどうしても映像に気が向いてしまいますが、音が聞きやすく届かなければ映像がカクカクしている以上のストレスを与えてしまいます。ノートパソコンやカメラについているマイクでも、もちろん聞こえはするのですが、より聞き取りやすくするために音に気を使ってみましょう。
2020年にマイクについて記事を書きました。そこでは、コンデンサーマイクやダイナミックマイクの違いなどを書きつつ、Bluetooth接続か有線接続かという選択肢を上げさせていただきました。本格的にオンラインでの打ち合わせが世間一般に浸透してくるにつれ、扱いやすいマイクが増えています。そして、ZoomやTeamsなどのソフトもバージョンアップを繰り返し優れたハウリングキャンセルやノイズ軽減などをするようにもなっています。
ここでは、家庭や会議室などで、1名が話す前提とさせていただきます。マイクをテーブルの真ん中に1つだけおいて複数人の声を拾うなどもありますが、これは(1人1人にマイクを立てたり、マイクをもって話す以上に)優れたと感じるものがございませんので。。。
ワイヤレスマイク
今回は、ワイヤレスマイクを上げさせていただきます。
ワイヤレスマイクにも、いくつか種類がありますが、今回紹介したいのはこちらの2つ。
Hollylandは、手頃な価格のワイヤレス伝送ソリューションを手掛ける中国の専門メーカーです。 Hollyland Lark150は、2.4GHz帯を使用したワイヤレスマイクシステムで、2台の送信機と1台の受信機がセットになっています。送受信機ともに充電式になっており、外部電源による駆動はできません。送信機の稼働時間は4時間、受信機の稼働時間は7時間といったところでしょうか。1つの特徴として、ケースが充電器も兼ねており、ケースにもバッテリーが搭載されていることから、使用後はケースに戻すだけで本体の充電が始まります。2.4GHz帯の使用ですが、FHSSが保証する遅延が5ms未満、範囲が100mとなっており、クリアなサウンドです。また、電波干渉を回避するために1秒間に8000回チャネルを切り替えています。送信機に内蔵マイクが搭載されていますが、ラベリアマイク(ピンマイク)も付属しており、音域はともに20Hz〜20KHzです。送信機が2つあるので、2人で話したものを1つの受信機で受けることになります。2つのマイクからの音を混ぜてモノラルで出力。2つのマイクの音をLチャンネルとRチャンネルに分けて出力するステレオ。過大出力による歪を防ぐため、右チャネルが左チャネルよりも-6dB低く出力するセーフティトラックの3つのモードが搭載されています。(切り替えるには、TXの左側にあるMUTEボタンを長押しします) また受信機には2つの3.5mmオーディオホールがあり、1つはライン出力で、1つはモニター出力になっています。 |
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RODEはオーストラリアのマイクメーカーです。 RODE Wireless GO IIは、2.4GHz帯を使用したワイヤレスマイクシステムで、2台の送信機と1台の受信機がセットになっています。ワイヤレスマイクというと、どうしても音が途切れてしまうリスクがあり、使用をためらう場面もありますが、このWireless GO IIは送信機本体に録音させることもできます。MacとWindowsの無料でダウンロードできるRODE Centralという専用ソフトを用いて、各送信機に直接録音をさせたり、ステレオ/モノラルトラックの切り替え、そのままUSB-Cによるデジタルオーディオ出力(48KHz/24bit)にも対応しています。 |
Hollyland Lark150とRODE Wireless GO IIの違い。そしてどちらがお薦めなのか。
Hollyland Lark150は安くてコストパフォーマンスがとても高い商品です。Web会議をする目的であれば、音質も十分です。そして、ラベリアマイク(ピンマイク)が付属しているのも大きいですね。ワイヤレスマイクとしてではなく、もしPCのマイク端子(3.5mm)に有線で接続するのであれば、この付属しているラベリアマイク(ピンマイク)を挿せば使えます。そして音量調整のボリュームがついているので、とても扱いやすいです。
RODE Wireless GO IIは、オーストラリアのマイクメーカーとしてちゃんとしたものを作っています。ラべリアマイク(ピンマイク)が接続できるようになっていますが、附属はしていないので胸元にあまり目立たせないで使用したいのであれば、別途購入する必要があります。RODE Wireless GO IIの強みは、各送信機に直接録音できるという部分にあります。Web会議オンリーでの使用であれば、活躍の場は少ないですが、YouTube作品やポッドキャストを作ったりということであれば、録音機を兼ねていますのでお得です。